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ダブプレートとは?1枚だけのアナログ盤が持つ特別な意味と価値

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CUT&RECのサービスの根幹をなすダブプレート(DUB PLATE)。このダブプレートという言葉自体、あまり馴染みがなく「市販のアナログレコードと何が違うの?」という方もいるかもしれません。CUT&RECでは、ダブプレート・カルチャーが少しでも根付いてほしいという想いから、あえてこの言葉を使っているところもあります。

ここでは、そのような疑問を解消すべく、ダブプレートについて説明したいと思います。

ダブプレート・カルチャーとその起源

ダブプレートとは、本来、アナログレコードの種類のひとつで、1枚ずつレコードの盤面に直接溝を刻む「ダイレクトカッティング」により、職人的に音源が収録されたアセテート製のレコード盤のことを指します。一方、市販のアナログレコードは、大量ロットでの生産工程である「レコードプレス」により、工業的に大量生産されています。

ダブプレートの起源は、60年代のレゲエ・シーンに遡ります。レゲエ発祥のカルチャーに、複数のスピーカーを野外などに持ち出して、爆音を鳴らすサウンドシステムがあります。サウンドシステムは、サウンドクルーごとの所有物で、それぞれのクルーが大きな音で音楽を鳴らし合う「音のバトル」が、サウンドクラッシュです。

サウンドシステムを用いたサウンドクラッシュ

このサウンドクラッシュにおいて、自分達だけのアナログレコードを作って音源を鳴らし、ライバルに差をつけるために広まったスタイルこそ、ダブプレート・カルチャーの始まりと言えるでしょう。このときに再生されるオリジナルのレコード盤を「ダブプレート」と呼んでいたのです。「世界にたった1枚だけ」という意味合いから、「スペシャル」と呼ばれることもあります。

なぜ、大量に作られる一般的なアナログレコードではなく、1枚単位のダブプレートが使用されてきたのでしょうか?その理由は、完成までのスピードと製造コストにあります。通常レコードを作るとなると、マスター盤をカットしてから金型を起こして、大量生産するための「プレス」という工程が必要となります。このため完成までに数ヶ月かかってしまう可能性があるうえ、数百枚単位の大量オーダーとなるため、その採算を取る必要が出てきます。

ダブプレートを再生する様子

ダブプレートは、いち早く新たな音源をサウンドクラッシュで投下したいクルーにとっては、ダイレクトカッティングだけで完成するスピード感と1枚からオーダーできる手軽さから、重宝されていました。インディペンデントなサウンドが刻まれたダブプレートは、市販のアナログレコードにない特別な意味や価値を持っていました。

時代とともに進化するダブプレート

当時のダブプレートは、化学繊維で作られたアセテート盤に収録されたものを指していましたが、アセテート盤の弱点として耐久性の低さが挙げられます。盤面に直接カッティングできるアセテート盤の表面は柔らかく、50回程度再生すると音が劣化してしまいます。これは塩化ビニールでできた市販のアナログレコードに比べると、圧倒的に低い再生回数です。

しかし技術が進化した現代では、塩化ビニール製の盤面に直接カッティングできるようになり、その耐久性も市販のレコードと変わらなくなりました。再生回数はもちろん、バックスピンやグラインド、スクラッチといったハードなDJプレイも可能になりました。もちろん、CUT&RECのダブプレートも塩化ビニール製なので、耐久性は市販のレコードと同等と言えます。

現代におけるダブプレートの活用例

「ダブプレート」の言葉の意味合いも幅が広がってきており、元々は、オリジナル楽曲をアセテート盤にダイレクトカッティングされたものをダブプレートと呼んでいたわけですが、今では、CD-Rやオーディオファイルなどデジタル化されたオリジナル音源も、ダブプレートと呼ばれる場合もあります。

また現在では、1枚もしくは小ロットで作られるダブプレートが、レゲエに限らず、ベースミュージックをはじめ、幅広い音楽ジャンルに浸透してきています。

大切な作品を世界に1枚だけのダブプレートに

テクノロジーの進化により曲作りやリスナーへの楽曲の届け方も大きく変化しました。DAWを使用することで誰でも手軽に音楽を作れるようになり、最終形態としてオーディオファイルが一般的になっています。音楽のデータ化により、インターネットを通じて、誰でも自分の楽曲を多くの人々に向けて公開できるようになったのは、素晴らしいことです。

ただ、その反面、膨大な情報が渦巻くインターネットにおいて、楽曲が当たり前のようにデータとして並列に扱われるようになったため、日々更新される情報の波に埋もれやすくなっています。簡単に音楽にアクセスできるようになったことで、「音を再生する」という体験が蔑ろになっているのかもしれません。そのようなことから作品の個性や温度感が失われ、それぞれの作品が持つ本来の意味や価値が伝わりづらくなっている側面もあります。

だからこそ、近年、アナログレコードが作品と向き合うことができる音楽メディアとして再評価され、アーティストがプライベートな作品を残す手段として、ダブプレートが世界的に見直されているのかもしれません。

ダブプレートカッティングを行うCUT&REC
Photo by Ugaya

CUT&RECは、大切に作り上げられた音楽やメッセージを1枚ずつレコード盤に刻み(CUT)、ジャケット付きのアナログレコード(REC)にして、提供するダブプレート・サービスです。

カタチあるレコード盤とジャケットは、作品の世界観を表現する最適なフォーマットです。そして、ダブプレートの溝から再生されるアナログサウンドは、忘れかけていた音楽の楽しみ方を気付かせてくれます。

大事な記録として残したい作品や、大切な人へのプレゼントとして、あなたの音楽をCUT&RECのダブプレートに刻んでみませんか?世界に一枚だけのダブプレートに針を落とす、スペシャルな体験をお届けします。